やすの銭湯日記

1999年10月15日
吉野湯

新宿区西新宿8-16-12

地下鉄丸の内線西新宿駅を出ると目の前には高層ビル群が広がる。都会のど真中なのだが、ちょっと裏の道に入るとまだまだ懐かしい感じの街並みが残っている。成子天神の横を通りすぎ、大きな煙突のある建物の正面にまわると吉野湯が現れる。

昔ながらの建物をフロント形式に改造し、サウナもつけてみました、というのが一目でわかる造りになっている。フロントに下足札を預け、バスタオルとハンドタオル、サウナ用腕輪とプラスチックの鍵を受け取る。

脱衣場には入れ墨をした人が三人程。銭湯ではよくある光景だが、その人達が服を着たところを見たらきちっとネクタイをきめたスーツ姿。ちょっとこわいがかっこいい。

ここの銭湯はカランの形がかなり変わっていて、手持ちシャワーと蛇口が一体になっており、温度調節をするところが一つになっている。というわけで、シャワーは全部手持ちになっている。そして普通ならば、レバーを右に回すと蛇口から、左に回すとシャワーから湯が出るという形なのだが、ここはレバーを回すとシャワーから、手前のボタンを押すと蛇口から湯が出るという風になっている。こういうのははじめて見たぞ。ただ、温度調節のところの目盛がはげてしまってよくわからないのと、湯量が少ないのが残念。頭を洗ってもなんとなくシャンプーが落ちていない気がする。

サウナの入口はフロントでもらった引っかける鍵を使って開けるのだが、これがいまいち使いにくい。中はそれほど広くないが、自分以外にお客さんがいなかったので問題なかった。温度もなかなかいい感じ。なぜかものすごく小さい音のバックグランドミュージック。もう少し聞き取れるくらいの音量でもいい気がするなあ。うるさいとクレームでもついたのだろうか。

背景画は裸婦像のタイル画。もしかして女湯側は裸の男性の絵が描かれているのか‥‥と思って見てみたら、あちら側も裸婦像だった。当り前か。



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