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2002年6月9日
武蔵野市吉祥寺北町3-1-21
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今日訪れる銭湯は、実は以前一度入ったことのある銭湯だ。その時はなぜか銭湯日記をつけるのを忘れてしまい、そのままになっていたのだが、たまたま今日吉祥寺近くの未訪問銭湯をチェックしていてそのことに気づき、再度訪問することにした。
吉祥寺駅北口を出てアーケードを北上、五日市街道を左折してそのまま真っ直ぐ進むとやがて左手に煙突が見えてくる。路地を覗くと非常に立派な唐破風の建物が見える。二度目の訪問となる「鶴の湯」だ。
番台に座っているのは上品な感じのお婆さん。脱衣場は広々としている。実はここの脱衣場には中央に小さい丸テーブルがあるだけで、ロッカーも壁際のもののみ、あとは脱衣かごがあるくらいで余計な物が置かれていないシンプルさのため非常に広く感じるのである。もちろん建物自体も大きいのだが、こういう伝統的な造りの銭湯にはシンプルさがよく似合う。
浴室には島カランが二つ、片方にはシャワーはおろか、鏡もなく、カランのみが並んでいる。男女の仕切りにはタイル画が数枚並ぶ。これらを見ながらのんびり体を洗う。まだ日が沈んでいない時間なので浴室も明るい。子供連れで来ている人も多く、和やかな雰囲気だ。
湯舟は二つに分かれているだけの、こちらもシンプルな造り。富士山のペンキ絵の下には鯉のタイル絵があるのだが、鯉だけではなく、鶴や鴨、おしどり等も描かれている。今は使われていない亀の形の吐水口もある。
数を数えながら湯に浸かる子供たちと並んでゆっくり温まる。脱衣場に戻ると、子供たちは急いで服を着て、父親に飲み物を買ってもらう。そう言えば私も風呂上がりのコーヒー牛乳は楽しみだったなあ。その記憶のせいか、今でも大好きな飲み物の筆頭はコーヒー牛乳である。この銭湯には夏場涼むのにちょうどいい庭がついている。縁側で並んで座っている親子を見ていると、やはり銭湯は日本人に必要な場所なのだと思うのであった。
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