やすの銭湯日記

1998年7月9日
天狗湯

杉並区西荻南1-21-4

今にも雨が降り出しそうなどんよりとした曇空の夕方、なんだか懐かしい雰囲気の商店街を通り抜け、住宅街に入って数分のところに見える煙突が天狗湯である。外には手書きで「手ぶらセット」の宣伝がはってある。客集めに積極的な銭湯は期待できるにちがいない。

番台形式の銭湯で、ちょっと若づくりのおじさんが座っている。愛想もよくて気持ちいい。脱衣場を見てびっくり。壁にはられた「注意書き」がとにかく多いのだ。「置きびきに注意」などはもちろん、丸椅子には「ここに風呂道具を置いてください」とか、事細かに書いてある。トイレの中も「電気は消さないで」とか「こぼさないように」とか、いろいろあって面白い。あまりに細かいので、うっとうしいと思う人もいるかもしれない。

週に二回はいろいろな入浴剤が楽しめるようで、今日は「オタネニンジン」の入浴剤だった。これは普通の入浴剤とさして変わらないが、日曜日はウーロン茶の入浴剤だそうで、ちょっと心ひかれるものがある。

カランはシャワー付きのものが壁際の二列だけで、ちょっと少なく感じる。シャワーは残念ながら使いやすいとはいえない。しかし、脱衣場も浴室も掃除は非常にゆきとどいていてすばらしい。

浴室のほうにもいろいろと注意書きがはってあるのだが、ワールドカップの結果が書かれた小さなホワイトボードにはさすがに驚いた。店主の趣味なのかなあ。



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