やすの銭湯日記

1997年6月25日
高松湯

品川区上大崎3-5-4

目黒での宴会の前にビル街の真中にある高松湯に寄ってみることにした。ここは以前から何度も前を通ったことがあり、気になっていた銭湯の一つだ。場所柄お客さんも少なそうで、ちょっと入りづらい雰囲気を持っているのも気になっていた一因だ。さあ、行ってみよう。

脱衣場はそれほど広くなく、非常に地味な感じがする。ビルの一階の銭湯は天井が低いためにこのような雰囲気になってしまうことが多い。番台は昔ながらの形でなかなかいい感じだし、狭いながらも落ち着いた感じにまとまっているのだが、なんとなくさびしい感じがするのはなぜなのだろうか。

浴室に入るとこのさびしい感じが若干緩和される。照明が少し明るいせいだろう。カランは可もなく不可もなく、それでも比較的使いやすいような気がする。しかし、シャワーの方はずいぶん温度が高い。長い髪を洗うにはちょっときつい気がする。短い髪ならばさっとすすげば大丈夫なのだが‥‥。

ここまではこの銭湯のおすすめのポイントをあまり挙げなかったが、実は非常に気に入ったことがある。それは、二つある湯舟のうち一つは泡などが一切出ていない静かな水面を保っていることだ。泡風呂は今や定番のサービスで、ここの銭湯でももう一つの湯舟はブクブクと泡が出ているのだが、泡がまったく出ない湯舟をおいてある銭湯はありそうでないものだ。しかも湯温も私の好みにあっている。いいぞ、なかなか。

再びさびしげな脱衣場に戻ると、仕切りの向こうが暗いことに気づいた。どうやら女湯の方には誰も入っていないらしく、照明が切ってある。この銭湯もう少し頑張って是非お客さんを増やして欲しい。立地条件がいいとはいえないが、お客さんが増えればもっといい雰囲気の脱衣場になるに違いない。



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