やすの銭湯日記

2003年10月23日
大正湯

墨田区立川1-5-1

体育の日が今日、つまり十月の第二月曜日になったおかげで三連休である。一人でぶらっと旅行に出かけて一泊二日で帰って来たのはいいが、月曜日はとくにすることもなく自宅でだらだら過ごしていた。何もせずに夕方になったあたりで、これではいけないと思いはじめ、銭湯めぐりに出かけることにした。休業していたが、最近営業を再開した銭湯があるという情報を友人から得ていたのを思いだしたので、その銭湯をめざすことにしよう。

都営地下鉄大江戸線で森下駅まで行く。地下鉄駅構内にある地図と住所を照らしあわせて、もっとも近い出口から出て歩く。暗くなって来たので道に迷わないように慎重に歩いて行く。頭の中ではもっと歩くはずだと思っていたので通り過ぎそうになってしまったが、なんとか無事到着。地下通路を使った距離が長かったので少々混乱してしまったようだ。

今日訪れる銭湯は墨田区にある「大正湯」。暗かったので写真にはうまく撮れなかったが、堂々とした破風造が非常にいい雰囲気を醸しだしている。唐破風の下に架かる「大正湯」と書かれたのれんをくぐって中に入る。

もちろんここは番台がある東京の伝統的な銭湯である。外観と同様、脱衣場もいい雰囲気だ。残念ながらお客さんは少ないが、そのおかげでのんびりとした気分で入浴することができそうだ。

浴室は清潔感があり、古いだけではない快適さの中で入浴が楽しめる。壁際のカラン前に座り髪と体を洗う。いつもやっていることなのだが訪れる銭湯によってカランやシャワーの使い心地が微妙に違うのが今さらながら面白い。この銭湯の使い心地については可もなく不可もなくというところか。

湯に浸かって、改めてまわりを見回す。ここは背景画のペンキ絵もすばらしいのだが、それより気になったのはペンキ絵の下部分にある鯉のタイル絵である。よくよく見ると端にあるタイルが一枚図柄がつながっていない。このタイルだけ逆さまについているのである。もっともこれについては自分で発見したわけではなく、誰かのこの銭湯の訪問記で読んだだけなのだが、改めて自分の目で確認できて満足である。

それにしてもこの銭湯は雰囲気がレトロな感じで最高である。休業が続いていたのが非常に心配だが、また機会があれば訪れたいと思う。



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