やすの銭湯日記

1998年9月23日
大正湯

文京区大塚5-25-18

地下鉄丸の内線新大塚駅から坂下通りに入ったところにある大正湯は、入口の木製の下駄箱のつくりが時代を感じさせる銭湯だ。入口の引き戸も同じく木製。外から見てみると、両側前面にあるコインランドリーの部分は後から増築したようにも見える。そして、後ろ側は瓦屋根の立派な建物である。

テレビで大相撲を見ている番台のおばさんにお金を渡して中へ。脱衣場に置いてあるロッカーもなかなか古そうだ。床はきれいに掃除してあるが、一部上に乗ると陥没してフワフワしている部分がある。

浴室に入る。中央にはシャワーがないカラン、両側の壁に向いてシャワー付きのカランが並ぶ。お客さんは私を含めてわずか三人。湯舟で湧きだしている泡も勢いが弱いので全体的にしんとして静かな感じがする。カランから出るお湯の温度がなんだかぬるい。水を混ぜなくてもそのまま体にかけられるくらいの温度だ。いつも通り髪の毛を洗い、体を洗う。シャワーは湯量が十分とは言えないが、とりあえず役に立たないという程ではない。

湯舟の背景の絵は明らかに富士山とは違う山が湖ごしに描かれている。端のほうに「信州」とだけ書いてあるのだが、私にはその形だけから山の名前を当てられるだけの知識はない。しかし、それより気になるのは一部に描かれた漫画のような象の絵となにやら標語が書かれた看板の絵。どうみても山の絵にはとけこんでいない‥‥。

湯舟の湯の温度はかなり低めになっているようだ。私にはちょっと物足りなかった。おかげで比較的長く入っていることはできたのだが。



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