やすの銭湯日記

2002年7月20日
清水湯

港区南青山3-12-3

都心の方で友人達とランチを食べた後、のんびりと表参道に向かう。今日は大学時代の先輩にもつきあってもらって銭湯めぐりである。にぎやかな表参道を歩いていると、本当に突然現れる銭湯の看板。清水湯だ。

通りに面してはいないものの、路地を入っていくとごく普通の銭湯の入り口が見えてくる。下駄箱に靴を入れて戸を開けると、番台がこちら向きになっている。場所柄もうちょっとモダンな造りを想像していたのだが、いい意味で期待を裏切られた感じ。予想外に伝統的な銭湯なのである。

意外と広い室内。外の喧騒とはがらりと変わってのんびりした雰囲気がただよっている。浴室には島カランが二列に並んでおり、片方にはシャワーがない。我々はシャワー付きカランの前を陣取ることにする。カランの向こうには立ちシャワーがずらりと並んでいる。全部で六つ並ぶここの立ちシャワーは温度調節ができるタイプではなく、水と湯のシャワーが二つ並んでいる形式になっている。カランなら一度桶にとるから温度調節ができるけど、シャワーが分かれているのはどうなんだろう‥‥。

湯舟は座風呂と泡風呂の二つのみ。こういう銭湯は多くの設備よりこういうシンプルな湯舟の方が似合う気がする。湯温はそれほど高くなく、普段銭湯には来ない先輩でも大丈夫とのこと。熱い湯ですっきりというのもいいけれど、今日は気温もかなり高いのでこのくらいでもいいかな。

何度か湯舟に入ったり出たりを繰り返し、脱衣場に戻る。よく見てみるとこの脱衣場、ぶらさがり健康機があったり、木が植えられた庭があったりと、昭和の雰囲気が十分に醸し出されている感じがする。テレビでは大相撲名古屋場所をやっていて、お客さんの視線は勝負の行方に釘付けだ。

テレビを見ていたら、脱衣場でずいぶん長く過ごしてしまった。そろそろ外の暑い現実に戻ることにしよう。



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