やすの銭湯日記

1998年6月20日
桃園浴場

中野区中野3-40-8

夕方十八時を過ぎても、この時期はまだ明るい。中野駅の雑踏を抜けて桃園浴場へ。ここはああ人通りの多い道から少し入った住宅街の中にある。

入口にはサウナや露天風呂などの設備一式が書かれた看板がぶら下がっている。このあたりは比較的銭湯の多い地区なのでいろいろな設備で差別化をはかるのが客を呼ぶ重要な戦略の一つなのだろう。さて、いざ中へ。

脱衣場では小学生低学年くらいの悪ガキ三人組が騒いでいる。なんだか小さい頃の自分を見ているようでほほえましい。ずいぶん楽しそうで、一人が靴下を脱がずに浴室に行きそうになっていた。興奮して忘れそうになったようだ。

浴室の中央にどーんとかまえる湯舟。ここがメインの湯舟かと思いきや、実は水風呂。サウナを使う人のためなのだが、なぜ中央に偉そうにかまえてあるのか、ちょっと不思議。

水風呂を取り囲むようにカランが取り付けられている。シャワーも使いやすくて満足だ。ここには露天風呂があるのだが、半分室内のような感じ。天井が開く部屋に風呂があると言ったほうがいいだろう。なぜか私が行ったときは天井が閉じられていて、完全に室内の風呂だった。木酢液が入ったお湯はなかなか気持ちいい。

有料のサウナのほかに、ここには森林浴もある。ガラスで仕切られた部屋の中にはフィトンチッドが含まれた霧が降りまかれていて、それを体に浴びながら風呂に入る。かなり蒸し暑いが、気持ちいい。最後に電気風呂に入ってから上がった。

脱衣場には小さな庭とあずまや風の休憩室がある。池には鯉がいたりしてなかなか風流だ。裸で涼んでいると蚊にさされないかちょっと不安だが。



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