やすの銭湯日記

2001年6月30日
三越湯

港区白金5-12-16

新宿で久々に会った友人たちとランチを食べ、夕方に解散となる。雨が降っていたのだが、このまま家に帰るのももったいないかなと思う。なぜなら、カバンの中には銭湯めぐりグッズが入っているのである。少々酔っていたのだが、銭湯に着く頃にはもうさめているだろう。よし、これから銭湯めぐりだ。

渋谷からバスに乗って、恵比寿駅を通り、北里研究所前で下車。すぐのところに三越湯はある。外見からしていかにも歴史のある銭湯だ。早速中に入ってみることにしよう。

当然のように番台があり正面には大きな時計が架かっている。しかし、正面の時計は止まっていた。すでに古くなって動かなくなってしまったのだろうか。

天気が悪いせいなのかもしれないが、脱衣場はちょっと暗めの雰囲気。ちょっと見方を変えれば、温泉宿のような感じで、なかなか風情がある。それにしても動物の剥製や魚拓など、本当にいろいろなものが所狭しと陳列されていて、不思議な雰囲気を作り出している。どういう狙いなのだろうか、それとも単にご主人の趣味なのか‥‥。

浴室に入って目を引くのはなんといっても湯船の背景画である。孔雀の絵なのだが、なんとも前衛的な、不思議な絵なのだ。レトロな銭湯にあっているのか、いないのか、微妙なところである。

髪と体を洗うのだが、ここではカランの湯の温度が妙にぬるいのに気づく。もう少し温かくないと不満が残る人も多いだろうなあ。湯舟の湯はぬるいということはなく、通常の銭湯の温度である。円形の湯舟と通常の長方形のものがあるのだが、温度はどちらも変わらない。

風呂上がりに、こちらもレトロな体重計で体重をはかる。十七貫ちょっと‥‥って何キログラムだろう、と一瞬考えたのだが、よく見たらキログラム表示もされていた。赤い文字の色がすっかり褪せてしまったのでよく見えなかったのだ。さすがにキログラム表示がまったくないほどは古くないよなあ。



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