やすの銭湯日記

2001年6月23日
亀の湯

杉並区桃井1-35-9

荻窪駅は人でごった返していた。東京都議会議員選挙の前日、駅前に鳩山由紀夫代表が来ていたらしく、一目見ようとする人とビラを配る人とが行き交っていて身動きがとれない。とっとと銭湯に行ってのんびりしようと、バスに乗り込む。

清水二丁目のバス停を降り、環八通りからちょっと入ったところにある「亀の湯」へ。入口の感じからしてちょっと面白い雰囲気がある銭湯だ。早速入ってみることにしよう。

脱衣場、浴室ともにあまり広くない。いや、東京の銭湯の平均的な広さに比べれば、狭いといっても過言ではないだろう。もちろん、狭いのが悪いというわけではなく、問題なのは設備や清潔感、銭湯としての雰囲気などの方である。浴室に一歩入ったところ、なんとなく普通の銭湯とは違う感じがするのだが‥‥。

しばらく考えて気づいたのだが、この銭湯の浴室は照明に蛍光灯が使われていない。すべて白熱灯のオレンジ色なのだ。暖かみがあってリラックスできそうな感じのこの色がいい雰囲気を出している。くつろげるなあという感じ。ただ、真夏の時期にさっぱりと湯に入りたいというときには蛍光灯の方がいいかもしれない。

もう一つの目を引く特徴は湯舟である。湯舟全体の約三分の二を覆う温室風のアクリル板。実は中が森林浴とラドン浴になっている。一部屋で両方を楽しめるパターンはちょっと変わっているかもしれない。しかし、森林浴の温室はたまに見るのだが、湯舟全体の半分以上が森林浴になっているのは初めて見た。中にはラドン浴の効能書きが貼ってあるのだが、ちょっと誤字が気になる。

森林浴の湯温は四十度程度で、温まるにはちょっとぬるすぎるため、隣の座風呂に入る。森林浴以外には二人分の座風呂しかないのだが、幸いすいていて、待たずに入ることができた。ぬるめの湯でのんびり浸かるのもいいが、最後は熱い湯できっちりとしめたい。

今日は荻窪の友人宅に行くことになっているのだが、帰りは涼みながら歩いていくことにした。さすがに外はちょっと蒸し暑いな。



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