やすの銭湯日記

2005年3月27日
南湯

練馬区栄町19-5

西武池袋線江古田駅から新桜台駅方向に進む。学生街によくある感じの商店街を通り抜け、そろそろ新桜台駅が見えてくるかなというあたりで上の方を見ると、左側に煙突が見えている。その一角をぐるっとまわって入口にたどり着いた。伝統的な外観の銭湯「南湯」である。

外から見た感じでは番台形式かと思ったのだが、実際に中に入ってみると番台改造型のフロントになっていた。正面にテレビとソファがあり入浴後に休憩できるようになっている。若い人には番台は不評らしいのでこういう銭湯はちゃくちゃくと増えているが、個人的には番台がなくなってしまうのは非常に寂しい。

番台がフロントになったぶん、脱衣場は少々狭く感じてしまう。服をロッカーに入れて浴室へ。入口から見て横方向に並ぶカランは東京では珍しい形式だ。湯舟は向かって左手に並んでいる。ペンキ絵等はなく、シンプルなタイルが敷き詰めれれているのみである。

左に並んだ湯舟とは別に、右奥にやっと一人が入れる程度の大きさの薬湯の湯舟がある。湯の色は白く、壁にある説明を見ると「靄」とある。もやという名前の入浴剤が入っているようで、日によって入浴剤も変わるようだ。浴室は全体的に新しい印象で、外観からするとちょっと古めかしいのかなと思ってしまうのを見事に裏切ってくれる。

再び脱衣場。脱衣場には庭がついていて、金魚のいる池が見える。湯上がりに見るには最高の風景である。もう少し暖かくなって緑が増えてくるといい感じなのだろうなあ。いや、この枯れた感じこそ銭湯に似合うのかもしれないが。

この銭湯、本当なら番台の方が似合うのになあというのが個人的な感想である。



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