やすの銭湯日記

2000年9月26日
松原湯

世田谷区松原 2-31-12

京王線明大前駅はいかにも私鉄沿線の学生街という雰囲気で、安くてうまそうな飲食店が並ぶ。今日はこの駅から徒歩数分のところにある「松原湯」を訪ねることにした。

銭湯マップから得られる情報だと、とくに設備が充実しているわけでもなくむしろ簡素な設備の印象があったので、昔ながらの雰囲気にあふれた懐かしい銭湯かと思っていたのだが、入口を入るとすぐに明るいフロントに迎えられ、ちょっと拍子抜けしてしまうくらいモダンな感じだった。

脱衣場は比較的シンプルな感じで、中央にベンチがある。ベンチ横には、かつてロッカーだった「棚」がある。ロッカーの扉がすべて取り去られているのだ。レイアウト的にはこの方がよく、ロッカーの数についてはそれほど必要としていないのだろうか。お客さんの数が減っていることも影響しているのかなあ。

脱衣場も浴室も、ぴかぴかに掃除されている。設備自体も新しいようで、最近改装をしたのではないかと思われる。脱衣場の天井に唯一、東京風の伝統的な形式が見られる。古い柱時計もある。伝統的なものもいいが、カランが新しくて湯の出がいいとやはりうれしいものだ。

湯舟背景のペンキ絵部分は建物の構造上の問題で中間に段差がある。段差の上部には富士山が描かれているのだが、これが見事な赤富士。しかも中央にはくぼみがある。こういう富士山の絵は結構珍しい。これを見るだけでも価値があると思う。

非常に清潔な銭湯で心地いいのだが、営業時間が二十三時までというのが残念。近くに住む人にはちょっと不満を感じるに違いない。



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