やすの銭湯日記

1998年3月30日
松の湯

新宿区上落合3-9-10

地下鉄東西線の落合駅を降りてすぐのところ、山手通りと早稲田通りの交差点近くにあるこの銭湯は、入口がビルの二階にある。ビル銭湯となるとなんとなく昔ながらの銭湯のイメージが残っていないような印象があるが、ここは入口を入ったところに創業大正十二年の看板が架かっている。昔ながらの銭湯がビル銭湯としてリニューアルしたのだろう。

ビル銭湯はどうしても天井が高くとりにくいために、上方の開放感という意味では昔ながらの銭湯の雰囲気が損なわれてしまう。ここも天井は低いが、フロントではなく番台を採用しているところにこだわりを感じる。番台と言っても一段高くなっているわけでないが。

さて、浴室に入ってまず目につくのは階段場に備え付けられた湯舟である。上段は熱めの湯、下段はぬるめの湯になっていて、上の湯舟からあふれた湯が下の湯舟に入るようになっている。そしてさらにその隣には薬湯。ラベンダー湯の日もあるようだ。

カランは普通のものなのだが、一列だけ一つずつ仕切られているカランがある。いわゆる仕切りカランだ。前にも何度か書いたことがあるが、私は仕切りカランは好きではない。もっとも、全部がそうなっているわけではないので自分が使わなければいいだけの話だ。

もう一つ目につくのは足の裏マッサージのための踏台である。砂利をコンクリートで固めたような突起付きの踏台で、昇降運動をすると足の裏が刺激されて健康を促進するというものである。他にも浴室の隅に砂利を敷いたところがあり、足踏みをするようになっているところもある。こちらには、横に「三百六十五歩のマーチ」の歌詞が張ってあって口ずさみながら足踏みできるようになっている。笑える。

下駄箱のところに、「ニカウさんがこの銭湯に来たときの写真」というのが張ってあった。



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