やすの銭湯日記

2001年4月21日
栗の湯

世田谷区新町1-36-6

この時期としてはかなり寒く、小雨もぱらつく中、多摩川河川敷でジンギスカンパーティをおこなった。八十人規模の大きなパーティだったが、とにかく寒くて体はすっかり冷えてしまうし、炭焼きの煙と砂ぼこりで体は真っ黒になってしまうしで、かなり情けない格好になってしまった。しかし、これはまさに銭湯にもってこいの状況ではないか。同じパーティに参加していた達人の銭湯めぐり仲間からおすすめ銭湯を聞き出し、桜新町駅近くの栗の湯に向かうことにした。

国道二四六号線沿いに堂々と建っているこの銭湯、いかにも昔ながらの東京銭湯という雰囲気を醸し出している。しかし、カーテンのように大きいのれんをくぐってみると、外観とは違い意外とモダンな雰囲気。フロントでサウナ込の料金五百五十円を払う。サウナつきでこの値段は安い。

脱衣場も浴室もかなりの広さがある。このあたりは外観からの期待を裏切らない造りである。脱衣場のロッカーはよく見るものよりかなり大きく、たくさん着込んだりしていても十分収まるサイズなのがうれしい。ちょっと気になったのは、浴室に入るといきなり目の前に島カランがが来ることだ。これだけ広いのだから、もう少し余裕を持ってもいい気がする。

サウナは入口左手。約六人ほどが座れるこぢんまりとした造り。置いてある砂時計は三分計だろうか、三回ほど引っくり返して約九分で出る。温度はちょっと低めだった気がするが、これは入るタイミングとお客さんの数によるのだろう。

カランは悪くないが、シャワーの出が思ったよりよくない。とは言っても長髪を洗ったりするのでなければ気にならない程度だろう。湯舟は三つに分かれていて、一つは丸い湯舟、中央の泡風呂をはさんでもう一つは天然温泉である。メタ珪酸泉と効能書にはある。温度もちょうどよくて気持ちいい。つかれた体にしみていく感じがするなあ。

タイルの上に描かれた渓流の背景画を眺めながらじっくり温まっていると、さっきまでの冷えきった体が嘘のようだ。あとは湯冷めしないように気をつけることにしよう。



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