やすの銭湯日記

2001年4月22日
第一宝湯

杉並区天沼3-38-12

空は青空だが風がものすごく強い日曜日、荻窪駅から徒歩十数分のところにある第一宝湯を訪れることにした。地図を見ながら歩いていったのだが、どうも銭湯らしき建物が見つからない。おかしいなと思いながらさらに行くと、空き地に建築計画の立て札発見。もしかして廃業かと不安になりつつ住所を確認してみたら、番地を一つ記憶違いしていた。というわけで、となりの一角に無事第一宝湯を発見。ほっとする。

前の道が細かったため、真正面から見るのはちょっとつらいのだが、かなり立派な屋根の造りである。正統派東京銭湯といったところだろうか。しかし、中に入るとそこには番台ではなくフロントがある。脱衣場の天井を見ると昔ながらのものが残っているのがわかるので、中だけ改装して今風の造りにしているようである。

フロントで払うのは入浴料金のみにして、今回はサウナを見送ることにする。サウナの気分ではなかったのだ。フロントにはトイレでよく見るような男女のマークがあり、右手が男湯だとわかる。ちょっと風情がない気がするが‥‥。

脱いだ服をロッカーに入れて、さて、浴室に行こう。ここで目に入ってきたのは島カランの上に渡してある木の板。これは何のためにあるのだろうと思ってよく見ると、桶などの風呂道具を置いてくれと書いてある。普段から銭湯に行っている人はわかると思うが、実はこのスペースは非常に重要で、湯舟に浸かっている間に風呂道具を置いておくとカランを専有しないですむのである。ここの島カランは元々上にものが置けない構造だったのでご主人が工夫したのだろう。すばらしい配慮である。

ところで、島カランの方に座って洗髪をしようとして気づいたのだが、ここの鏡はちょっと下の方についていて、正面は空いており、向こう側が見える。混んできて向かい側にも人が座ったりすると目があって気まずいかも‥‥。

湯舟の方は泡風呂と座風呂があるが、座風呂の方にはスイッチがついていて押すと泡が出るようになっている。一ヶ所だけ何もしなくても泡が出放しになっているのはなぜだろう。富士山のペンキ絵を背景にしてゆっくり温まろう。

風呂上がりにはロビーでゆっくりしようと思っていたのだが、携帯電話に連絡が入り急遽用事ができてしまった。ちょっと残念だが、ロビーはまた次回。強風の中、次の用事へ向かうことになった。



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