やすの銭湯日記

2001年4月24日
五色湯

港区新橋6-3-8

仕事が終わって一旦家に帰ったのだが、どうしても「五色湯」のことが気になって仕方がなかった。銭湯仲間から明日をもって廃業になるという情報を入手した、その銭湯である。ちょっと迷ったのだがやはりこのチャンスを逃しては後悔するだろうと思い、風呂道具を片手に電車に乗る。

地下鉄大江戸線、大門駅を降りて新橋駅方面に歩く。このあたりはもうすっかり都会でこの一角に銭湯があるというのがちょっと信じられない感じだ。逆にいえば、そんな貴重な銭湯が明日で廃業になると、困る人も多いのではないかと心配になってしまう。

入口に掛かる看板は「五色湯温泉」。そう、ここはれっきとした天然温泉の銭湯なのだ。中は当然のように番台があり、常連さんと思われる多くのお客さんはロッカーではなく脱衣かごを使っている。フロントではなく番台なので常に監視の目が光っているのでこういうこともできるのだろう。私は残念ながら財布とかカメラとかいろいろあって心配だったのでロッカーを使用する。

カランに座って目を引くのは風呂道具を置く部分だ。鏡の下がへこんでいてそこに物が置けるようになっているのである。シャンプーや石鹸などそこに並べて髪と体を洗う。外も脱衣場も少々蒸し暑かったので気持ちいい。

タイルモザイク画を背にした湯舟には薄い緑色の湯があふれている。ちょうど緑茶のような色の天然温泉だ。東京の温泉といえばだいたいコーラのような色のものが多かったのでこういう色の温泉は珍しく感じる。きれいな色というわけではないのだが、入浴剤などでつけられた鮮やかな色とは違い、なかなか趣のある感じがする。

風呂から上がり、服を着て外に出ると、廃業のお知らせが貼ってある。隣のコインランドリーも同時に閉じてしまうようだ。本当に残念だ。



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