やすの銭湯日記

1997年5月7日
栗の湯

大田区北千束1-59-3

今日の銭湯は栗の湯。ここは以前住んでいたアパートの近くで、当時はセカンド銭湯として週に一回程度通っていたなつかしの銭湯だ。その頃はわざわざお金を払ってサウナに入るということはしていなかったのだが、今回はせっかくなのでサウナもつけることにした。入浴料金と合わせてちょうど五百円。下駄箱の札とひきかえにバスタオルを受け取って中に入る。

中は非常にすいていて、ちょっとさびしいくらいだ。たまたま今日のこの時間だけのなのかはわからないが、以前ずいぶん混んでいた中で体を洗った記憶が残っているので意外な感じがした。

最初はサウナ。初めて入った室内はかなり清潔で、いい感じだ。ちょっと温度が低めだが、のんびりできるということで許せる程度。照明がかなり明るいせいだろうか、なんだか気合いが入ってしまって、十分間があっという間に過ぎた。いつもなら十分間入るのはかなりつらいはずなのに‥‥。

さてさて、今度は浴室で体を洗うのだが、ここの銭湯は今までにめぐって来た銭湯にはなかった特色がある。それは「腰かけがない」ということだ。みんな床に直接座ったり、桶を逆さにして腰かけがわりにしたりしている。私も桶を使う。もちろん桶は腰かけになるようには作られていないので座るとまるいふちの形が尻につく。だから、浴室内を歩く人はほとんどが尻にまるいあとをつけていることになる。何だか奇妙な光景だが、以前通っていた私にとってはそれが普通になってしまった。

湯舟の方は三つにわかれていて、低音、中温、高温と三種類の温度が楽しめる。今日は中温と高温の二つに入ったが、私にとっては非常に心地よい温度でよかった。しかし、最初に入ったサウナのおかげで多少のぼせ気味だったため長い時間は入っていられなかったのが残念。

なんだか通っていた頃よりもずいぶん居心地がよくなっているような感じがしたのは気のせいだろうか。



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