やすの銭湯日記

2000年9月30日
香藤湯

杉並区高円寺南5-1-7

新しいデジタルカメラを買ったらうれしくなって、何でもいいから撮りたくてたまらなくなった。そういえば、家から歩いて行けるところに一軒、まだ訪れていない銭湯があったなあと思いだし、カメラテストも兼ねて、早速行ってみることにした。

すでに二十一時を過ぎていて雨も降り出していたのだが、暗い中を傘をさして歩いて行く。十五分ほど歩いただろうか、こうこうと光る銭湯のあかりを発見。住宅街の銭湯は夜になるとひときわ明るく感じる。入口に堂々と書かれた「北欧サウナ」の文字を見ると、これはサウナに入らねばという気持ちになってくる。

フロントでサウナ料金三百円と入浴料をあわせて合計七百円を払い、腕輪とタオル、バスタオルの三点セットを受け取る。バスタオル以外にタオルを一枚借りられると、濡れたタオルを持って帰らずにすむのがいい。

浴室に入って最初に発見したのは木桶。まさかこの銭湯で木桶に出会えるとは思っていなかったので、とってもうれしかった。ケロリン桶も悪くはないが、木桶のあたたかみとずっしりとした重みはやはり捨てがたい魅力がある。手入れは大変そうだが、続けて欲しいなあ‥‥と考えつつ、ありがたく使わせてもらうことにしよう。

サウナは五角形でそれほど広くはないが、脱衣場の面積を割いてサウナにしていることを考えれば、脱衣場とのバランスは悪くないだろう。五分強を二セット入った。

湯舟は二つに分かれていて、座風呂でない側の方は手前に少し突き出していて正方形に近い形になっている。足を十分に伸ばせて心地いい。背景画はペンキ絵だが、富士山は女湯側。こちら側は湖の絵である。

帰り際にフロントから「お休みなさい」の声がかかるのがうれしい。



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