やすの銭湯日記

2000年10月5日
銀座湯

中央区銀座1-12-2

今日は銀座に行く用事ができたので、ついでに銭湯めぐりをすることにした。今回のターゲットはその名の通り「銀座湯」である。

地下鉄有楽町線銀座一丁目の駅から徒歩で五分程度歩くと、水谷橋公園の横に銀座湯の看板が見える。街の雰囲気にあったモダンな感じのする外観である。しかし、傘立てや下駄箱を見ると典型的な銭湯のスタイルで、やっぱり伝統へのこだわりがあるという一面も見える。

さて、それでは建物内部はどうなっているのかというと、男女に分かれた入口の戸を開けると、いきなり階段がある。男湯は二階にあるようだ。未確認だが、女湯は一階にあるのだろう。そして、面白いことに階段横には「番台」がある。脱衣場に直結していないのに番台と呼んでいいのか、と思う人もいるだろうが、座る向き、高さ、形状、どう見ても番台である。女湯の方から見れば脱衣場とつながったごく普通の番台なのかも。もちろんこれも未確認である。

典型的なビル銭湯で、上下に男女の脱衣場と浴室がある以上、天井も高くはできない構造である。天井の高さから得られる開放感はないのだが、比較的すいていたせいもあって、狭苦しい感じもない。掃除もゆきとどいていて気持ちいい。

浴室は非常にシンプルで、タイルもほとんど白い物が使われている。カランも通常のタイプ、シャワーは口径が小さめの物で湯量を心配したのだが、お湯が勢いよく出て安心。全体的に特徴の少ない浴室の中でひと際目立つのは湯舟の背景がである。銀座の夜の風景を描いたモザイク画で、比較的暗めの色使いなのだが、周りの白いタイルに助けられて非常におしゃれな感じがする。「銀座湯」を名乗るにふさわしい立派な背景画で、これを見るためだけの目的で銀座湯に行ったとしても損はしない気がする。

脱衣場で服を着ていたら、すりガラスの向こうから自動車のライトが見えた。あれ、ここは二階ではなかったかと思ったのだが、どうやら横を走る首都高の上を走る車のライトらしい。都会の銭湯だなあ。



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