やすの銭湯日記

2002年7月1日
効明泉

目黒区祐天寺2-20-3

仕事帰りに銭湯めぐり。今日は東急東横線の祐天寺駅で下車し、「効明泉」を訪れた。住宅街の中を歩いていくと見えてきた銭湯の建物には木の看板がかかっている。なんとなく面白い雰囲気で、東京では典型的な破風造の銭湯とはまた違った感じがする。外観だけなのだろうか、それとも中も違った雰囲気なのか。

フロントでは入浴料金に加えてサウナ料金三百円を払う。サウナ入浴者はバスタオルが借りられる。そういえば、サウナのタオルって黄色のものが多い。ここのタオルも黄色なのだが、これには何か理由があるのだろうか。

さて、問題の内装なのだが、清潔な明るい感じはいかにも銭湯のそれである。しかし、壁には木の枠が斜め十字に張られていて、ちょうど外観と同じようになんとなく山小屋の雰囲気を醸し出しているように感じる。

最初に入ったサウナは、タオルなどがまったくない非常にシンプルなタイプ。全体が板張りで、フロントで受け取ったタオルを持ち込んで使用するようなっているようだ。シンプルなのは悪くないが、普通の時計も砂時計も、時間がわかるようなものが一切ないのはちょっと不便に思う。

島カランが二つ並んだ浴室は、スタンダードな造り。そして目を引くのは何といっても浴室の背景になっているタイルモザイク画である。マッターホルンの絵はやっぱりこの銭湯の雰囲気にぴったりだ。やはりご主人も山小屋風を目指していたのだろうか。仕切りの上からちょっとだけ見える女湯側のモザイク画は空が赤く色付いていた。朝焼けか、あるいは夕焼けなのだろうか。

体を洗い終わって、湯舟に入ろうとすると‥‥湯がかなり熱い。銭湯に慣れている人ならば何とか入ることができるだろうが、内風呂に慣れている人にはつらいかも。四十四度から四十五度くらいだろうか。熱い湯はすっきり気持ちよくて、個人的には大好きである。

すっきり満足して脱衣場に戻る。あらためてよく見てみると、脱衣場には小さな庭もついていて、湯上がりの気持ちよさをさらに増幅させてくれる。脱衣場にあるベンチは大きな角材を四角いまま切っただけの大胆な物だったが、これも味があって非常にいい。色々なところでちょっとしたこだわりの部分があって、好印象の銭湯であった。



yasunori@kimuralab.org