やすの銭湯日記

2004年4月15日
金泉湯

品川区平塚2-18-8

仕事を終えてからの銭湯めぐり。東急大井町線に乗り、戸越銀座の駅を降りて商店街を歩く。賑やかな街並みの中に突如現れる銭湯が金泉湯である。ビル銭湯なのはそれほど珍しいことではないのだが、正面から上方を見ると二階がラーメン屋になっているのがわかる。銭湯の上にラーメン屋があるという造りはなかなか珍しいのではないだろうか。

そういえば銭湯の地下がカレー屋になっているところもあったなあ、と思いながらのれんをくぐる。入口がずいぶん奥の方にあるぞ。ずいぶん贅沢にスペースを使っているような気がする。二階に店舗があるのだから当然天井も低いのだろうなと想像しながら戸を開けると、伝統的な銭湯とかわらない天井の高さであった。一瞬わからなかったのだが、よく考えると二階のラーメン店は建物の前部に横長におさまっていて、ちょうどその下が入口の下駄箱があるところとなっているわけだ。なるほどなるほど。

というわけで、中に入ってしまうとビル銭湯であることはほとんど気づかないくらいの開放感であった。これはのんびりできそうである。浴室に入って最初に目を引くのはカランの間に点々と並んでいる三角コーナー、つまり剃刀などを捨てるくずかごである。普通は浴室の隅に一つぽつんと置いてあることが多いのだが、この銭湯はどこのカランに座っても手を伸ばせば捨てられるようになっている感じだ。便利である反面、清潔感には欠ける気がするが、考えてみると私が小さい頃に通っていた銭湯もこうなっていた気がする。東京で見るのは比較的珍しいかも。

カランの使い心地は普通である。いつものように髪を洗い、体も洗ってから湯舟へ。背景画は森の写真。ただし普通の写真ではなく画像処理を施してちょっとおしゃれな感じになっている。

横の方にある「ラジュウム温浴」の効能書きを見てみると、効能のところに「戦傷」とある。これってなにか別の読み方や意味があるのかなあと思い、帰宅してから辞書を引いてみたところ「戦闘で受けた傷」とあった。今どき戦闘で受けた傷を直しにラジュウム温浴に来る客はいないだろうなあ。

それとも「戦闘」と「銭湯」をかけた駄洒落なのか。違うだろうなあ‥‥。



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