やすの銭湯日記

2004年3月17日
不動浴場

目黒区下目黒3-22-19

久々に下車した東急目黒線不動前駅。駅の高架化工事が終わり、駅前の様子は以前とすっかり変わっていた。少々とまどいながら、目黒不動方面に向かって歩きだす。

以前はよくこのあたりを散歩したものだ。懐かしい気持ちで不動尊の前を通り抜け、左側から坂をのぼって本堂の裏側へ抜ける道を歩く。しばらく行くと見えて来る煙突。近づくとやがて立派な外観の銭湯が見えて来た。あれが「不動浴場」である。

なぜかのれんはかかっておらず、最初は休業なのかと思ってしまう。しかし中の灯りはついているし、やはり営業しているようだ。正面の傘入れの前には鉢植がいっぱい並び、傘入れが使えない状態になっている。これでは雨の日に傘の置き場がなくて困るのでは、と思ってよく見ると、傘は下駄箱に入れられるとの注意書きがある。下駄箱を開けてみると、確かに傘を入れるのにちょうどいい穴が奥の方に見える。これだと鍵もいらなくて便利だなあ。

番台で入浴料を払い、鯉のいる池がある庭を見ると、先ほど見た下駄箱の傘入れ部分にあたるパイプがにょきにょきと突き出ているのが見える。なるほど、そういう作りだったのか。

脱衣場は伝統的な造りで、レトロな雰囲気がここちよい。浴室には島カランが二つ並んでいる。早速カランの湯を桶にとると、ずいぶん熱いのがわかる。水でうめてから浴びる。やはり銭湯は気持ちいいと改めて思う瞬間だ。

髪と体を洗い、湯舟へ。今日の湯にはローズマリーとマジョラムの入浴剤が入っている。カランとはうって変わって少々ぬるめの湯舟の湯。私の好みにはあわず、ちょっと残念だ。背景のペンキ絵は富士山。

ゆっくり温まったつもりだが、今日は風が強い日で湯ざめが心配だ。寄り道せずに帰ろう。



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