やすの銭湯日記

2000年5月20日
日乃出湯

練馬区練馬1-21-5

雨の中、西武池袋線練馬駅からすぐのところにある日乃出湯を訪ねた。破風造の屋根部分に水平線から顔を出した太陽の絵が描いてあるのだが、手前の方は半分程出ており、上にある絵は太陽が昇りきっている。さすが、「日乃出湯」。しかし、注意深く見ていないと気づかないに違いない。

入口の傘立てに傘を預け、フロントで三百八十五円払う。明日からは東京都の銭湯の入浴料金が四百円になるので、おそらくこれが三百円台で入れる最後の機会になるだろう。三百八十五円の時代はかなり長かったので、感慨深い‥‥というのは少々大げさか。

脱衣場はきれいに掃除されており、静かで落ち着いた雰囲気の銭湯だ。雨という天気のせいもあるだろうか。裾が濡れてしまって少々気持ち悪い服をロッカーに脱ぎ捨て、温かい浴室へ向かう。

カランは普通のタイプ。体を洗っていると親子連れが入ってきた。子供はウルトラマンやら仮面ライダーやらのヒーローの人形を持って来ていた。いつの時代でも子供のおもちゃは似たようなものだ。子供は湯舟に入っていったのだが、水を出してはいるものの、熱がることもなく平気で肩まで浸かっていた。銭湯慣れしているようで頼もしい。

ここの背景画はペンキ絵なのだが、壁全体ではなく、四角い枠の中に描かれており、まるで額に入っているかのような感じだ。こういうのは結構珍しいのではないだろうか。

それにしても、明日から四百円になる東京都の銭湯、私にはそれほど高く感じられないのだが、一般的にどう受け止められるのだろうか。



yasunori@kimuralab.org