やすの銭湯日記

2000年6月25日
八幡湯

渋谷区富ヶ谷1-2-10

日曜日のさえない天気の中、小田急線の代々木八幡の駅を降りる。八幡湯は駅からすぐ‥‥のはずだったのだが、ぼおっとしていて地図を見間違ってしまい、しばらく見当違いの道を歩いてしまった。気がついて駅の方に戻ってきたら、ちゃんと煙突が目立つところにあるではないか。まるで駅のプラットホームから煙突が出ているのではないかと思わせるくらいに駅の目の前にある。

一見モダンな感じの入口だが、中は伝統的な番台形式である。サウナ料金二百円とあわせ、計六百円。比較的リーズナブルな値段だと思う。脱衣場は結構狭いのだが、最近よく見るような、番台をフロント形式にすることによって生じた狭さではない。「こぢんまり」という言葉が似合うような、狭いながらもあたたかくて落ち着ける雰囲気である。

男湯の側は浴室の左側にサウナ室がある。サウナは横一列に並んで入る形式で、一番奥に座るとすぐ横が熱源だ。入口付近の足元はちょっと温度が低いが、今回は自分以外にサウナ客がいなかったので十分熱いサウナを楽しめた。砂時計で二回分、計十分。左耳がかなり熱くなった。

浴室も脱衣場と同じでこぢんまりしている。カランの前に座ると、鏡が若干せりだしていて、台に桶やシャンプーを並べると鏡のかげに入ってしまう感じになる。鏡が近くにくる代わりに台は使いにくい気がする。どちらがより便利か微妙なところだが。

湯舟は比較的平凡なもので、背景のペンキ絵も渓谷の風景なのだが、男女の仕切り越しに見える女湯のペンキ絵には何故かコアラやイルカらしきものが描かれている。不思議というか何というか‥‥うらやましい、というか。



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