やすの銭湯日記

1997年7月6日
永生湯

目黒区原町2-11-6

暑い。今日は朝から本当に暑い。こんな中、わざわざ銭湯に行って熱い湯に浸かるなんてどうにかしてると思う人もいるかもしれないが、やっぱり汗をすっきり流せるのは気持ちがいいものだ。とくに朝湯の気持ちよさといったら‥‥この極楽気分を知らない人は本当にかわいそう。

汗びっしょりで銭湯にたどりついても、脱衣場は冷房が効いているためすぐに汗は引いていく。裸でいると涼しくて気持ちいいが、これでは風邪を引いてしまう。まずは体を洗って汗を流し、湯に浸かって体を温めねば。

この銭湯は、カランの使い心地はごく普通だがシャワーはもう少し洗いやすいものが欲しい。贅沢かもしれないけれど、長髪の人には切実な問題だ。

ざっと汗を流したら湯舟に浸かろう。石川県の碁石が峰のペンキ絵を背景に、座風呂と泡風呂が並ぶ。午前中の日が射す浴室と、桶のあたるカランコロンという音が醸し出す独特の雰囲気が最高だ。湯温がもう少し高ければいいのだがと思っていたら、これでも水を入れている人がいる。湯温の好みは人それぞれなのだ。

湯舟は一部が温室のようにガラスで仕切られていて、中にはラドン鉱石と大きなひのきの板が置いてある。ラドン鉱石はよく見るものだが、ひのき板のほうは珍しい。一見湯舟のふたかと思えるような代物なのだが、上に寝そべっている人などもいて、使い方もいろいろあるようだ。

のんびり温まった後の脱衣場の冷房は本当に気持ちいい。湯ざめしないように注意しなければならないが、この気持ちよさは夏ならではのものだ。普段銭湯に来ない人でもこの楽しみを知ると癖になるに違いない。



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