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1998年4月15日
中野区東中野1-45-15
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十六時頃のまだ明るい時間に東中野駅近くの第二薬師湯に行ってみることにした。狭い路地の坂を下りて行くと懐かしい感じの入口がある。下駄箱に靴を入れて中へ入ろうとすると戸が開けっぱなしだ。番台でお金を払った後で気づいたのだが、男湯には客は一人もおらず、浴室の桶も腰かけもきっちり整頓されている。どうやら今日の一番最初の客になったようだ。
一番に来たおかげで、脱衣場も浴室も掃除は完璧だ。とりあえず頭を洗おうと思いシャワーをひねってみたところ、湯が出てこない。まだ元栓が開けられていないらしい。番台のおじさんに言いに行こうかと思い立ちかけたときに湯が出てきた。カランの作りが以前毎日通っていた三光湯にそっくりで私好みだったおかげで快適に使うことができた。
伊豆の一碧湖のペンキ絵を背景に見ながら湯舟に浸かる。座風呂と泡風呂のシンプルな湯舟だ。後から入って来たおじさんが湯舟の蛇口をひねって水を出しっぱなしにしていたのでよほど熱いのかと思ったのだが、実際に入ってみるとわざわざ水を入れる必要もない程度の熱さだった。湯温は好みが分かれるところだからなあ。
湯に浸かりながら浴室をゆっくり眺めると、オレンジと黄色の暖色系のタイルの模様とところどころにある花の絵が入ったタイルがなかなかおしゃれだ。
浴室の比較的モダンな雰囲気とは違って脱衣場のほうは番台といい、中央に架けられた柱時計といい、ちょっとレトロな雰囲気が魅力的だ。狭くてもいいから庭が欲しいところだった。
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