やすの銭湯日記

1997年10月15日
長生館湯

渋谷区千駄ヶ谷5-12-9

今日は新宿で宴会。その前に銭湯めぐりをすることにした。今回は新宿駅近辺で以前から一度行ってみたかった「長生館湯」を選んだ。この名前のせいか、なんとなく気になる銭湯だったのだ。

代々木駅を出て歩くこと数分、高いビルの狭間にある商店街の中にこの銭湯はある。下駄箱に靴を預けて中へ入る。この入口の戸がなかなかいい雰囲気を出している。いかにも古そうな木製の引き戸なのだが、表面をきれいに塗ってあり、手入れが行きとどいている。

きちんと手入れされているのは入口の戸だけではなかった。番台でお金を払い中に入ると、脱衣場もぴかぴかだった。ただ単に建物が新しくてぴかぴかなのとは違い、古いながらもきれいに掃除されているというのは本当に気持ちのいいものだ。そして、気持ちいいだけではなく、何ともいえない雰囲気を醸し出している。

早い時間だったせいもあるのだろうが、非常に空いていた。おかげで浴室はほぼ独占状態。カランの使い心地はまずまずだが、鏡の下の段になっている部分の奥行きが浅くて桶が乗らないのが困りものだ。それ以外は、シャワーの湯量、温度などほぼ満足。

ペンキ絵は富士山だ。こちらはよくありがちだが、男女の仕切りの壁にあるタイル絵がなかなかいい。ちょっと熱めの湯に浸かりながらのんびり。日暮れ前の銭湯は最高。

ドラマの再放送を脱衣場の十四インチのテレビで見ながら服を着る。入浴後の宴会で飲むビールがうまそうだ。



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