やすの銭湯日記

2000年12月12日
弁天湯

新宿区余丁町5-1

平成12年12月12日。同じ数字並びの本日は都営地下鉄大江戸線戦全線開通の日でもある。鉄道マニアではないのだが、せっかくだから大江戸線で交通の便がよくなった銭湯を訪れてみることにした。

ところが、最初に訪れようと思っていた銭湯はどうも廃業してしまったようでいくら探しても見つからない。別の銭湯を電話帳で検索した結果、若松河田駅が最寄り駅となった弁天湯に行くことにした。

住宅街の細い路地にある銭湯で、見つけるのにちょっと手間取る。すでに他の銭湯を探しまわったあとだったので、体はだいぶ冷えてきている。風呂の湯で早く温めたいところだ。

明るい感じのロビーとフロントで最初から非常に好印象だ。暗くて寒い住宅街を歩いて来ると本当にほっとする雰囲気。銭湯はこれだからやめられない。脱衣場に入ると、男女の仕切りの上にずいぶんしゃれた時計が架かっている。シンプルな時計や伝統的な振り子時計が多い中、ここの時計は毎正時に人形がパフォーマンスでもするかのようなものだ。実際に確かめはしなかったが。

もう一つ気になったのは、男湯にお釜型のドライヤーが置いてあること。長髪の男性は、私も含めて増えてはいるが、これをがあるのは珍しいぞ。

サウナは入浴料込みで千円だったが、今日は時間があまりないのでやめておこう。脱衣場と同様に明るい浴室には英語でメリークリスマスと書かれた飾りがしてある。以下にも手作りという感じでほほえましい。左手にサウナがあるのだが、外から見た限りでは広そうな感じでけっこうよさそうだ。試してみればよかったなあ。

そしてこの銭湯の何よりも大きな特徴は、非常に大きな湯舟である。宝寿湯が丸い湯舟にあり、他は水風呂と泡風呂各種なのだが、幅、奥行きともに非常に大きくて、快適である。こういう贅沢な湯舟の造りにはなかなか出会えないのではないだろうか。

風呂から上がって脱衣場に戻ると、女湯に入ったお母さんと離れ離れになって泣く子供がお父さんに抱かれて入ってきた。大声を出すでもなく、さめざめと泣く姿がほほえましかった。



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