やすの銭湯日記

2004年5月30日
燕湯

台東区上野3-14-5

銭湯めぐりも記念すべき三百湯目となった。本日訪れるのは御徒町駅から徒歩数分のところにある「燕湯」。営業時間が朝八時から夜の二十時までとなっており、東京の銭湯の中では唯一毎日朝湯に入ることができるので有名な銭湯である。せっかくだから平日の朝早くに行こうと思っていたのだが、なかなか機会にも恵まれず、日曜日の午前中に出かけることにした。

御徒町駅に到着したのが午前十一時頃。そこから歩いて少し行くと白地のシンプルなのれんがかかった建物が見えてくる。伝統的な造りの堂々とした建物で、さすが東京の名物銭湯という感じがする外観である。入口は自動ドアでちょっと拍子抜けなのだが、中に入れば昔ながらの東京的な銭湯。もちろん番台である。入浴料はここ数年変わらず四百円。今年も値上がりはないようだ。

ロッカーは壁際に大きめのものが並び、脱衣場中央に島状に少々小さめのものが並んでいる。壁際の方がちょっと古そうで、そちらを使ってみたい気もしたのだが、今日は何しろ朝から気温が高かったので半袖の軽装である。小さい方で十分と思い、中央のロッカーを使うことにする。

浴室は明るい感じ。もちろん窓から入ってくる昼間の太陽の光のせいもあるかもしれないが、内装自体も明るくて新しい感じである。カランは普通の使い心地で問題はないが、中央の島カランにはシャワーがついていないことは気づきたいところである。東京の伝統的な銭湯だから、浴室の向こうにはもちろん堂々とした富士山のペンキ絵がこちらを見下ろしているのだが、それ以上にインパクトがあるのが湯舟から天井近くまでどーんとある溶岩の固まりのような岩。つまり「岩風呂」である。以前から存在は耳にしていたが、これほどの迫力があるとは思っていなかった。髪と体を洗ったら早速岩風呂に挑戦だ。

実はこの銭湯、朝風呂だけではなく熱い湯でも有名な銭湯なのだが、休日の昼間だと既に温度も下がってしまったのか、東京の銭湯としてはとくに熱いということもなく快適に入ることができた。実は密かに期待していたのだが、ちょっと残念な感じがする。やはり熱い湯に入りたければ開店してすぐの早朝に来いということなのだろうか。

最近すっかりペースが落ちてしまったもののなんとか三百湯を達成することができた。ここで立ち止まらずに、気合いを入れ直して四百湯を目指していくことにしよう、と改めて思うのであった。



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