やすの銭湯日記

2002年10月26日
辰己湯

江東区三好1-2-3

「湯舟が大きい銭湯が近くにある」という情報を得て、早速行ってみることにした。本日の銭湯は辰己湯。都営地下鉄大江戸線の清澄白河駅が最寄り駅である。

大きな湯舟という言葉から、勝手に立派な破風造の建物を連想していたのだが、私の期待は見事に裏切られることになる。実際に銭湯に到着して見てみたら、それは典型的なビル銭湯であった。建物を見たときにはちょっとがっかりしたのだが、中に入って再び驚かされることになる。

靴を下駄箱にしまい、中に入ってお金を払う。今日は夜に用事があるのでサウナには入らないことにした。脱衣場に行くとなにやら普通の銭湯では見ない感じの仕切りが置いてある。病院とかにありそうだよなあと思ってよく見るとその向こうではマッサージがおこなわれていた。十五分千円で整体をしてくれるらしく、白衣を来た整体師の人が常時いるらしい。やはり機械のマッサージ椅子とは違って非常に魅力的なサービスだと思う。よく考えれば自然な組合せなのだが、なぜか今まで出会ったことがなかったなあ。ちょっと頼んでみたい衝動にも刈られたが、金額にちょっと後込みしてしまった。

床がぴかぴかの脱衣場を後にし、浴室へ。噂どおりの大きな湯舟にちょっと感動。ビル銭湯とは思えない開放感を味わうことができる。さっさと体を洗って湯舟を楽しむことにしよう。

カランは普通なのだが、シャワーは手持ちになっている。便利なようにも思えるが、普通の銭湯に見られるものと違い、ひねる部分が手元にあるとちょっと違和感がある。ホース部分もちょっと邪魔かな。もちろんこの方が便利と感じる人もいるのだろうが、個人的には普通のシャワーの方が好きだ。腰掛けも座面がちょっと高めのタイプ。こちらは座ってしまえばそれほど違和感はない。

さて、こちらの銭湯には実は露天風呂がある。ドアを開けて外に出ると‥‥確かに外に湯舟はあるのだが、屋根がついていてどうも露天という気がしない。しかし、外気が入ってきているので寒い季節にはかなり気持ちよく入れるだろうと思われる。面白いのは、露天風呂の奥に休憩室らしいものがあって、テレビが置いてある。偶然にも今日は日本シリーズの第一戦の日。湯に浸かって戸のすきまから見えるテレビを見ながら、見知らぬおじさんと野球談義。

露天も悪くないのだが、この銭湯は広い湯舟が快適すぎて、露天風呂よりも開放感があるように感じてしまう。背景画はタイルモザイク画、橋と水浴する女性の絵である。とにかく足を思いっ切り伸しても誰にも迷惑がかからないので、気持ちよく温まることができた。

脱衣場がちょっと煙草臭かったが、何しろ湯舟の大きさには大満足である。ビル銭湯だからと言って侮ってはいけないのだなと少々反省。



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