やすの銭湯日記

1997年5月23日
仙石湯

渋谷区西原2-27-5

はじめて乗った京王新線、幡ヶ谷駅で降りて商店街を歩くとまもなく仙石湯が見えてくる。今日はこの近くで宴会があるので、始まる前にちょっとだけ銭湯をめぐろうという計画だ。

仙石湯は外観からして非常に清潔なイメージを受ける。ビルの一階にあるのだが、昔ながらの番台の形式だ。

もちろん、清潔なのは外観だけではなく、脱衣場も私が今までに行った銭湯の中ではトップクラスといえるくらい掃除が行き届いている。時間的に少し早かったせいもあるのだろうが、今日だけたまたまきれいにしたということはあるまい。清潔な銭湯は本当に気持ちいいもので、施設の充実ぶりなどどうでもよくなってしまう。

浴室のほうもいうまでもなくきれいに掃除されていて、さらにはサウナも完璧だ。湿式サウナの中には砂時計が一つ。七分程で外に出る。もう少し我慢できそうだったが、あまり汗をかきすぎると風呂上がりのビールでくらくらになってしまいそうな気がしたので‥‥。

浴槽は二つに分かれていて、それぞれデジタルの温度計がついている。高温と低温で分けているようだ。高温のほうは四十三度弱。ライオンの口からお湯が出ている。ミントの香りの湯だった。高温に入ってから低温に移ると一度か二度くらいしか違わないのに非常にぬるく感じる。それが気に入らなくて、結局高温のほうであたたまり直すことになった。

風呂上がりには宴会の会場の店へ直行してビールを飲み干す、という予定だったのだが、酒に弱い私にはちょっとハードすぎるのではないかと弱気になってしまい、結局脱衣場でコーヒー牛乳を飲み干すことになった。やはり風呂上がりの飲物はコーヒー牛乳に限るのだ、と、自分に言いきかせながら。



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