やすの銭湯日記

1997年2月5日
大岡山浴場

目黒区大岡山2-2-14

ゼミが早く終わったので、大学近くの銭湯に行くことにした。徒歩三分ほどのところにあるこの銭湯、存在はもちろん知っていたのだが、八年間大学に通っているのにもかかわらず実際に行くのは今回が初めてだ。

脱衣場も浴室もそれほど大きくないのだが、施設はいろいろそろっている。電気風呂や座風呂などの横に大きな温室のようなものがある。森林浴だ。どうやらここの銭湯ではこれを一番の売りにしているらしく、看板のネオンも「森林浴銭湯」という文字が光っている。

中に入るとものすごい湿気だ。なにしろ浴室に比べても明らかにわかるくらいすごいのだ。理由は簡単で森林に漂っているといわれる「フィトンチッド」という成分を霧のようにしてまいているため。確かに森林の中にいるような香りがする。アロマテラピーのようなものだろうか。ただ残念なのは、室内に流れている音楽が少々うるさいことだ。「森林」というからには音楽など流さず、静かに過ごしたいところだ。

湿度が高いおかげでかなり汗をかく。座風呂の方に脚だけつけて一休み。それにしても、今日のここの風呂はすいている。私の他には客が二人だけ。広々使えていいけれど、銭湯を利用する人が増えて欲しいという気持ちもある。



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