やすの銭湯日記

1999年12月22日
NU-LANDさがみゆ

大田区仲六郷2-7-5

年内の大きな仕事が一段落した。久しぶりに二十三区南部に来たので、銭湯密集地域である大田区蒲田に行ってみることにした。そういえば今日は冬至、ゆず湯の日だ。

蒲田駅から十五分程歩いただろうか、大きなビルに「さがみゆ」と書いてある。ビル銭湯とは言ってもこんなに大規模なのは珍しい。限りなく健康ランドに近い銭湯だ。入って右手に下駄箱。左にフロント。その手前には券売機がある。料金体系を見てみると、サウナが別料金なのはいいが、二階の休憩室も別料金のようだ。カラオケがあるらしく、おじさんの歌声が聞こえてくる。他にもマッサージ等の設備があるらしいが、こちらも別料金。私が一回の入浴で出せるのはサウナ料金までが精いっぱいだ。

カランの形式、ハンドシャワー、どれをとっても銭湯というよりは温泉ホテルの大浴場という感じ。このあたりではポピュラーな黒湯も室内、露天の両方に引いてある。特に露天の方は、屋根のせいで空は見えないものの、外気が気持ちよくてリッチな気分になれる。

期待していた通り、湯舟にはゆずの入った袋が浮いている。いい香りだ。サウナは十五人以上は入れるくらいの広さで、テレビも見られる。本当にリッチな気分になれる銭湯だ。サウナに入るなら八百円だが、サウナなしで三百八十五円でこれらの設備を利用できるのはかなりお得だと思う。

全体的に満足感は大きいのだが、残念ながら従来の「銭湯」という感じが全然しない。もちろんこういうところが好きな人も多いだろうが、私にはちょっと物足りない気がした。でも、近くに住んでいる人は、気が向いたときにこういう銭湯にいつでも行ける環境なわけで、それは非常に羨ましい。



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